生物ドメイン界(かい)門(もん)綱(こう)目(もく)科(か)属(ぞく)種(しゅ)
生物学・分類学において階級(かいきゅう、英: rank, category、羅: categoria)は、リンネ式階層分類において、界・門・綱・目・科・属・種などの、タクソン(分類群)の階層的位置を表す[1]。分類階級(ぶんるいかいきゅう)とも言う[1]。国際動物命名規約では、「階級 rank」は「命名法の目的にとっては,分類の階級構造においてあるタクソンが占める,高低関係から見た位置」とされる[2][3]。つまり、例えば「科」の階級にあるタクソンは全て上科と亜科の間にあり、相対的に同じ階層位置にあるということである。
下位の階級の分類群は上位の階級の分類群に順次含まれる[1]。分類体系によってはタクソンの階級が大きく移動することもある(多くの場合学名の語尾も変化する)。たとえば、舌形動物はかつて門の階級に置かれていたが、現在は節足動物門甲殻亜門貧甲殻上綱ウオヤドリエビ綱の下位の亜綱に置かれ、舌形亜綱とする。同様に、ユムシ動物や星口動物、有髭動物もかつては門の階級に置かれていたが、分子系統解析により全て環形動物門に内包され、そのうち定在類
の下位に置かれる。植物ではマツバラン類はマツバラン門として門に置かれたが[4]、現在は他の大葉シダ綱ハナヤスリ亜綱に含められるマツバラン目が最も上位の分類である[5]。また、分岐学(分岐分類学)で生物を分類した場合、階級を置かない多様なクレードが増え、リンネ式階層分類が当てはめにくい場合がある[6]。例えば、APG植物分類体系(APG IV)では、目より上の分類階級を置かず、それぞれのクレード(単系統群)に学名を置かない[7]。 命名規約で定められる階級は藻類(藍藻を含む)・菌類・植物、動物、原核生物でそれぞれ差異があり、同一ではない。 国際藻類・菌類・植物命名規約 (ICN)では、基本的な分類階級を一次ランク(いちじランク、principal ranks)と呼び、界、門、綱、目、科、属、種の7つがある[8][9]。これに加え、科と属の間に連、属と種の間に節、その下に列
分類階級の一覧
国際藻類・菌類・植物命名規約